選ばれし者

曖昧なまんまでもいいかな
曖昧なまんまでも悪くないな
こうして言葉は濁ってゆく

憎めば憎む程
愛しさは輝きを増やして
芳しくなる

愛している事と傷つけることがね
同義であるなら
選ばれし者だけが許されるという
罪を犯してみたいよ

偽ったまんまでもいいかな
偽ったまんまでも辛くないな
そうして事実は腐ってゆく

闇の力は強く
明るいだけが希望じゃないと
教えてくれる

あなたが好きなのが　私の顔をした
他人(だれか)だとしても
選ばれし者だけが居られるという
方舟(ふね)に乗りたい　二人で

明日が近づくたび　震える胸
眠らずに夜を越せたらいいのに
幾度トンネルを抜け　扉(door)を開けても
私の心は

たとえ記憶を失っても　
痛みが変わらず其処に在るなら
選ばれし者だけが手に出来るという
自由をつかみたい　あなたと